昨今、不動産の売買や価格の算定に当たっては、土壌汚染のリスクはとても大きな問題となっています。しかし、そんな問題視される土壌汚染に、ヒ素、鉛、フッ素、ホウ素などでは自然由来の土壌汚染というものがあるの、知ってましたか?
自然由来の土壌汚染では、広範囲な汚染が考えられます。その村、丸ごと土壌汚染みたいな。当初の土壌汚染対策法でも、私たちが通常イメージする工場とか事業所での人為的な土壌汚染のみを対象としていましたが、2010年からは支線由来の土壌汚染も対象となっております。しかしながら、自然由来の重金属等含有の岩石、岩盤は今でも同法の対象外となっています。そして、自然由来の土壌汚染があると認められている「自然由来特例区域」は、全国で80か所、東京でも4か所もあるそうです。(一部解除されたものも含む)
トンネルなどの掘削残土などに自然由来の重金属等が含まれ、それを用いた埋め立て地などもあるようです。そういえば、昔、不動産屋さんが「工場の土壌汚染問題を声高に騒ぐ市民活動家が住んでいる大型開発分譲地の方が、よっぽど汚染されているかもね。灯台下暗しとはよく言ったものだ。」なーんて言ってたのを、思い出しました。不動産は、見た目でわからないことも多くあり、やはりいろいろな角度から調査が必要なものだと感じます。