世の中のマンションの数は、増え続けています。たとえ有り余っても、マンション業者さんは、マンションを造るのが仕事なのです。そして、高齢化社会になってくると、何かと自分でメンテナンスが必要な戸建は、維持が大変となり、マンション暮らしが楽かもしれません。
さて、マンションを買う時に、そのマンションをいくらで買うかはどうやって決めますか?古くても高いものもあるし、敷地が広くても安いものもあります。まずは、近くのマンションの価格を調べますよね。マンションて、居住空間を買うイメージ。無駄に広い敷地があっても、お庭に自分が勝手に花を植えられるわけでなし。マンションのチラシを見る時も、そんなに敷地の大きさにこだわる人は少ないのでは?だから、マンションの値段は、そのマンションのグレードや居室の居住性によって決まってきます。
しかし、相続税評価額は、基本的に土地の持分と建物の評価を合算して決めます。極端な話、敷地1000㎡に10戸のマンション(敷地持ち分1/10)と100戸のマンション(敷地持ち分1/100)だと、土地部分で10倍価格が違うわけです。隣にある同じ一階のお部屋で、同じ大きさのマンションでもです。都心での土地価格10倍の差って大きいですよね。確かに戸数が少ない方がグレードは高いかもしれませんが、10倍の差ってないですよね。相続税評価では、そういうことが起こるわけです。時価と乖離するのが当然です。
では、いざ遺産分割を考える上で、どちらで考えるべきでしょうか?やはり時価相続しなくちゃですよね。2019年7月からは、遺留分も原則が金銭での支払いとなりますので、マンションのような相続税評価額との乖離が大きい資産がある場合は要注意です。