トロイアの遺跡発見で有名なシュリーマンは、江戸時代の日本に旅して、「どんなに貧しい人でも、日に一度は公衆浴場に通っている。」と書き残したといいます。
たしかに、今日でも無〇良品やロ〇トといった雑貨店のバス用品コーナーに、風呂桶から入浴剤、スポンジやタオルなど入浴に関わるありとあらゆる品が所狭しと並んでいるのをみると、日本人にとっていかにお風呂が身近であるかを実感せずにはいられませんよね。
さて、日本人の風呂好きは、不動産用語の中にも垣間見ることができます。
某不動産サイトの不動産用語検索機能で「風呂がま」と入力すると、
浴槽に溜めた水をガスで瞬間的に加熱し、風呂を沸かす機器のこと。「ガス風呂がま」ともいう。–(中略)–
風呂がまは設置場所により次の3タイプに分かれる。
1.浴室内設置タイプ(これを特に「バランスがま」という)
2.浴室外屋外設置タイプ(浴室に隣接した戸外に設置するタイプのこと)
3.浴室外屋内設置タイプ(浴室に隣接した室に設置するタイプのこと)
–(以下略)–
という説明が出てきます。こんな専門用語が必要なほど、多くの人の住居選びにとってお風呂は重要なポイントなのですね。
最近はシャワーだけで済ませてしまう、という人も増える一方で、5000円以下で取り付けられる工事不要のジャグジーや、足湯・ミストサウナ取り付け工事の広告が巷に溢れています。日本人の風呂好きはまだまだ健在のようです。
さて、温かいお風呂が恋しい季節になってきました。不動産選びの基準にも「お風呂」を加えてみてはいかがでしょうか。
余談になりますが、冒頭で紹介したシュリーマンは、全裸で混浴が当たり前の江戸の公共浴場を見てひどく感激したそうですよ。